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2012年6月5日火曜日

土 三好達治 教材研究


まだ叩き台です。

①      蟻が
②      蝶の羽をひいて行く
③      ああ
④      ヨットのようだ



1構造
起①蟻が
承②蝶の羽をひいて行く
転③ああ
結④ヨットのようだ 
  ※①②日常の風景  漢字
      ↓      ↓
③④虚構の世界  かな
①      短い②長い→③短い④長い
③「ああ」感嘆・驚き

2技法
★比喩(直喩・明喩) 「~のようだ」
【ヨットと蝶のはね】
効果
A類似性(性質・状態)の強調
①      色→白・・・ヨット帆 モンシロチョウ (この蝶の種類は?)
②      形→三角形・・・ピンと張ったヨットの帆  劣化していないピンとした蝶の羽(この蝶は死んでどのくらいたっている?)
③      動き→ゆらゆらと止まることなく進。(どんなふうに運ばれている?)
Bイメージの広がり、変化
①      ヨット→蝶の羽(ヨット=風にゆられ気持ちよい、スポーティー)
②      海→土(海=どこまでも続く広がり、さわやかな風、雄大な景色)
日常の小さな世界→どこまでも続く雄大な世界への転換
日常のなにげない光景→美しいものへの変化
 
★対比(蟻→蝶)
★漢字(蟻・蝶)
★二文を四行にわけている
○引いて行く→「運んで行く」との違い?
○題名はなぜ「土」なのか?

3主題
 庭かどこかであろう、蟻が蝶を運んでいる様子を見て、「ああヨットのようだ」と発見することで、日常の小さな世界が、大海原の雄大でのびのびとして美しい世界へと変化する面白さ

★「~のようだ」(直喩)を使って詩を書こう。

「わたしと小鳥とすずと」 教材研究


わたしと小鳥とすずと     金子みすゞ

①      わたしが両手をひろげても、
②      お空はちっともとべないが、
③      とべる小鳥はわたしのように、
④      地面をはやくは走れない。

⑤      わたしがからだをゆすっても、
⑥      きれいな音はでないけど、
⑦      あの鳴るすずはわたしのように
⑧      たくさんなうたは知らないよ。

⑨      すずと、小鳥と、それからわたし、
⑩      みんなちがって、みんないい。

1、構造よみ
起①~④ 承⑤~⑧ 転⑨ 結⑩
考察
 ※①~⑧までは対句的(対応句)
 ※⑨だけ七音七音の七七調
 ※一連「わたし」「小鳥」・四行
二連「わたし」「すず」・四行
三連「わたしと小鳥とそれからわたし」=「みんな」・二行
 ※①~⑧までは「ない」「ない」と否定的であるのに対し、⑨⑩は「いい」と肯定へと  変化

2,技法よみ
★律
八五調①②④⑤⑥⑧
七五調③⑦⑩
七七調⑨
全体として七五調
→軽快な調子で、はずんだ感じ
→話者の心情の表れ。明るくはずむような楽しい気持ち。
→「ちがう」ことによる喜び、楽しさ。
 ★対句(対応句)
①②・⑤⑥   ③④・⑦⑧   一連(①②③④)・二連(⑤⑥⑦⑧)
→Aリズム感
 B内容的に整った感じを与え、安定感を生じさせる
C両者のコントラストを際立たせる
 D同傾向の特徴を強調する。
(私←→小鳥)(私←→すず)それぞれを否定しつつ、対応句(①②と③④・⑤⑥と⑦⑧)となっていることで逆に両者を相乗的に肯定している。
そしてそのことが「みんなちがってみんないい」へとつながり正に「ちがう」=否定的・負であることが「いい」=肯定的・正へと逆転している
 ★くりかえし
  「わたしが~ても」①⑤  効果は対句と同じ
 ★題名と⑨の順序が違うのはなぜか? 題名の最後に「と」がついているのはなぜか?

※まだ試案でしかありません。みんなで実践・研究をかさねて豊かなものに!!

2012年4月11日水曜日

4年上 詩 かがやき

授業開き
いつもなら、読んで感想言ってもらって素通りする教科書の扉(?)の詩
今年は、真面目に授業してみることにしました。
以下簡単な教材研究


かがやき

①    雲がかがやいている
②    林の上で。

③    みんなのほおもかがやいている。
④    湖のほとりで。

⑤    あ、今、太陽が
⑥    山をはなれた。
もちろん行番号はありません。


★構造よみ(四コママンガを配り説明)授業開きでする場合1Hなので省略してもよい
起 ①②(おこり)
承 ③④(つづき)
転結⑤⑥(変化・まとめ)
①    転は変化である。「起」「承」と何が変化しているのか
・起承には「かがやいている」があるが、転結にはない
・起承は対句になっている。
・起承は倒置法が使われているが、転結には使われていない
・起承は太陽が照らし出している物 転結は太陽そのもの

★技法よみ・主題よみ
この詩に使われている技法
・倒置法①②→②①    ③④→④③
 ①及び③の強調。

・対句①②←→③④
・比喩「雲」「ほお」
 「雲」「ほおがかがやいている」→自ら輝きを放っているのではない。太陽に照らされ てまるでそれ自体が輝いているかのように見えるのである。
 「ほお」は、この人物の心情・気持ちを表しているともとれる。
 「かがやいている」→
 一連でかがやいているも「雲」
 なぜ輝いているか?太陽に照らされているから、太陽があたっているから(比喩)
 二連で輝いているものは「ほお」
 なぜ輝いているのか?
 ①太陽に照らされているから、太陽があたっているから(比喩)
 ②人そのものがかがやいている。何かにやる気になっているとき、頑張っているとき、 (比喩)
 一連と二連の対比→同じ=太陽に照らされて輝いている(外的要因)
          違い=「ほお」はその人間が輝いている。(内的要因)
・比喩「太陽が山をはなれた」元々太陽と山はくっついてはいない。まるでくっついてい たのがはなれたように見えるのである。
 また、この書かれ方だと、太陽が自らの意思で山から離れたとも読むこともできる。

●まとめ
①    時→朝・昼・夕のいずれか?・・・朝。理由「今、太陽が山をはなれた」
「今」→まさにその時、その瞬間を表している。朝日をみんなで見ている。そして、正に太陽が完全にその姿を現した瞬間の感動を表現している。
一日のはじまりの瞬間であり、新しいスタートである。読み手である子どもにとっては新学期と考えることもできる。
②    場→湖の畔
③ 人物→新しい一日のはじまりの瞬間に「みんなのほおもかがやいている」のである。
照らされて輝いてもいるが、すがすがしい一日のはじまりへの期待、やる気など内なる気持ちが輝いているのだろう。だからこそ、題名も「かがやき」なのだろう。
そういう意味では、新学期にふさわしい詩だとも言える。