いくたびも 雪の深さを たづねけり 正岡子規
1、表層読み
・季語 雪
・切れ字 けり(たずねたもんだなあ)
・語句 ①いくたび→何回も
②雪の深さ→つもり具合(雪のふりかたではない)
③たづねけり→たずねる→◎聞く ×おとずれる
→旧仮名遣い
→けり→切れ字(回想の助動詞・詠嘆)
・大まかな全体の意味
何回も何回も雪のつもり具合を訪ねたもんだなあ
2、構造読み
いくたびも 雪の深さを たづねけり
(起) (承) (転・結)
・起承は自然な流れ、転結でなぜ聞いたのかという疑問がわく。
3、形象よみ
【時】 ・季語 「雪」→冬
・雪の深さをたづねけり
冬のはじめ→初めて降ったから気になる。
しかし、雪の振り方ではなくつもり具合である。そうなると
冬の中・後頃→たくさん降って積もりそうだから聞いている。
ということは冬の盛り。
【場】 場所(地方)はどこか
・いくたびも〜たづねけり
①北・雪国→雪になれていれば何回も聞いたりしない。
②南→南国だと積もることはない。
③中央→普段は積もらないが積もることはある。東京か
・どういう場所か
◎外が見えない場所/部屋の中/窓のない部屋?
×いる場所は雪が降ってなくて、電話で聞いているとも考えられ
る。しかし、明治時代なのでありえない。また何回もたずねて
いるのでその点からも身近にいる人に聞いていると考えられる。
【人物】
・病気で動けない状況。それもかなり重い病気。だからこそ雪の
つもり具合などと言うとるに足らないことを「いくども」たず
ねている。長いこと病気で寝たままと考えられる。
・重病だから、家人も何回も見に行ってあげている。
・話者は南国の出身。雪が珍しい。
・話者の家族(?)は、話者から何回も何回も聞かれても、そのたびに答えている。
話者のわがまま?をきいている。→それほど重い病気か?
【事件設定】
○季語を読む
・「雪」→+美しい、白、静けさ、清潔、あわい、温かい
→−冷たい、汚れやすい、弱々しい、はかない。
・話者は「雪」に自分を見ているのかもしれない。雪美しさ、
清らかさ、しかしそのはかなさ、冷たさに自分の人生を見てい
るのかもしれない。
4,指導言計画
★「時」
提言 「時」を読もう。→雪・雪の深さを
雪or雪の深さを、どっち→雪の深さを
助言①冬のいつごろ
②季語だけしか時は読めないの。
③冬の初め・中・終わりいつごろ。
★「場」
提言 「場」を読もう。雪の深さをたづねけり
助言①雪が積もるんだからどこじゃないと考えられる。
②何回も聞くんだから、雪になれているの。
①話者は今どこにいるの。
②たづねるんだから雪を見てるの。
★「人物」
提言 「人物」に移ろう。
助言①どうして話者は何回も何回もたづねるの。
②誰にたづねているの。
③なぜ自分で見に行かないの。
④どのくらいの病気だろうか。
★「事件設定」
提言 「雪」を読んでみよう
助言 ①「雪」の形象、プラス面は、マイナス面は。
②話者は「雪」に何を重ねているのか。
③「雪」の形象のどれが関係している。
★「主題」
提言「主題」を考えよう。
助言①今まで読み込んできたことをもとに、この歌の解説文を書いてみよう。
雪の美しさとはかなさに人の命の美しさとはかなさを詠み込んだ歌である。
話者は重病で長いこと寝たきりでなのであろう。今日は雪がはげしく、南国の出身の話者 には雪はめずらしく、長い闘病生活の中での子どものような無邪気さからか、なんどもなん ども様子をたずねたのであそう。家人もそれに答えて何度も外を見に行っては話者に話し て聞かせたのであろう。
未完、残念・・・・・
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